去年夏に公表した論文「言葉とは何だろう~言語の本質について~」の末尾に、認識論を今度論じると予告していましたが、やっと「認識について(”拡がりの確証”再考)」が公表できて少し安心しているところです。
やはり認識論は哲学上の大問題なので、簡単には書けませんでしたが、拡がる自我の考えの下に大胆に論じてしまいました。ただ、社会組織を研究するうえで、認識論が重要であることは再認識しました。
参考文献として掲げた、岩崎武雄著「カント」ですが、学生時代この本を初めて読んだ頃のことを思い出しました。とにかく分かりやすく、すばらしい本で、コペルニクス的転回という言葉を理解できて感動したことを覚えています。
実は、カントが純粋理性批判を完成させたのが57歳の時であったと、今回訳書の解説で初めて知りました。現在の自分より年上の時にあの大著を書き上げたことを知り、感動するとともに大いに励まされました。
経営者の方々と話をしていると、その判断力、洞察力にいつも感心します。やはり、責任ある立場の方は、自然と世の中を的確に認識する力を身に付けているのかなと、文章を書きながら改めて思いました。